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2019年5月の大阪支部定例会を開催しました。
今回はPICC林英臣相談役による特別講演を開催しました。
松下政経塾の一期生でもある林相談役の様々なエピソードを交えたお話はとても聞きやすく、
あっというまの120分でした。
■演題
「天分と公益、松下幸之助翁が求めた新しい経済思想とは」
・松下幸之助の思想
(1)文明の転換
(2)成功と天分
(3)公益経済
・日本型経営=公益経営の7つのキーワード
・タイプ別公益経営のための人財教育法
・じっとしていて上手く治まる人、動けば動くほど多忙になる人
文明は800年周期で西と東が交代している。
その文明が西から東、つまり東アジアを中心に転換期にあり、これからもっとも変化の激しい時期に突入。
転換期間は1975年〜2075年、内もっとも激しい期間が2025年〜2050年と言われています。
すべての事は転換する、これから始まる第三の資本主義を日本から発信していくために、わたしたち経営者に必要な在り方を教わりました。
天から頂いた我が持ち分を「天分」という、
天から頂いた我が使命を「天命」という、
その天分を活かすためには「強い願いを持つ」「素直な心を持つ」と教わり、「念」とは今の心のありようであると教わった。
自分の天分は何なのか?その天分を発見したら「強く願い念ずる素直な心」がないと、せっかくの天分は成功へとはつながらないのだということを学ぶことができました。
また、天分は経営者だけでなくすべての社員に必要。
お話の例として、人間が嫌いになった経営者の事例を元にわかりやすく教わりました。
人間というものは本当に難しい、
難しいところも含めて人間を好きになる、
自分の都合を超えてすべての人を受け入れる愛が必要、
人間をとことん信じて好きになる、
すべての人には天分がある。
目の前の人間を好きになれるか、活かすことができるかどうか、その人の天分を発見できるかどうか、これは経営者が試されている時ではないか。そう思いました。
「本物の理念をつくる」ということを再度考えたい。
ただの想念か、本物の理念か、この違いは本当に大きい。
玉を磨くように筋道を整えるのが「理念」という言葉の由来。
誰もが理念は大切だと理解はしている。
ですが、本当に磨いているかどうかが重要。
なんのため、誰のための経営か、この苦労は何のためか。
これが磨くということへの問いです。
こういった問いと向き合い続けることで、素晴らしい事業が生まれ、素晴らしい企業になっていくのだと思います。
日本型経営は100年企業が世界一多いということです。
時代の変化は早いが易きに流れず、足るを知る。
これからの新しい時代に調和した長く継続する企業がPICCの中から出てくることを期待したいと思います。