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2018年11月13日(火)
CMでもお馴染み…日本人なら誰でも知ってる?…
創立1871年(明治4年) 創業147年
「株式会社龍角散様 8代目 藤井社長」にインタビューをさせていただきました。
【参加者(敬称略)7名】
河合・松田・小室・小室(絵)・小林・千葉・村野
インタビューの質疑内容は以下の通りです。
■経営理念は?…
真似せず真似されず ONLY ONE
■先代からの継承は?…
先代から後継を打診された際は、あまりに業績と社内環境が悪く「どうしてこんな事になっているんだ!!!」と先代を怒鳴りつけた。しかし使命感から継承した。
■組織論は?社員教育は?…
そういうモノは必要ない…企業は学校ではなく社会人を雇用しているのだから、自分(社員本人)で気付き勉強して欲しい。
■次世代に継承する準備はしているか?
していない。3年先の事も分からないのにレールを敷いたら後の世代が迷惑する。しかし当代でしっかり基盤を作ったので、危機管理能力をしっかり持って臨めば継続出来るだろう。このポイントについては厳しく注意している。
※クレームや製造ラインのトラブル等は、必ず"マズイ兆候"がある。これを早期に潰す事が重要。
■100年企業を目指す経営者に一言…
そもそも企業を100年やる必要があるのか? それが目的なのか? それよりも自社の使命に注力し、社会から必要とされなくなったら潔く退場すべき。
元々音楽家で、今でもフルート演奏家として活動されている藤井社長。
日本の企業文化…特に大手は「新しい事をやれ!」と言いつつ出る杭は打たれる。しかし音楽家はそうは行かない。オーケストラは一見“組織”に見えるが、一人一人がスキルを磨き“出る杭”になる必要がある。中小企業も同じ、決して「大企業の縮小版」になってはダメ(専門分野に特化する)。
メンバーからの質問に対する一言目の回答が非常に強烈でした。
しかし、強烈な一言回答の後は、必ず"なるほど!"と思える理由もお答え下さっています。
例えば…「なぜ100年企業を目指す必要があるのか?」と、強い口調でお答えになった後、「企業は社会のお役に立つ事が使命…お役に立てなくなったら、無闇に永年を目指しても意味がない。社会のお役に立てなくなったら潔く退場すべき」…こんな感じの答えが加わります。
■■■以下、藤井社長へのお礼(by 小林)
「組織は存在することが目的ではない。組織は社会の機関である。外の環境に対する貢献が目的である」出典:経営者の条件
「組織の中に成果は存在しない。全ての成果は外にある」出典:経営者の条件
今回の藤井社長の取材でこの2つの言葉を思い出しました。これはマネジメントの父と言われるピーター・ドラッカーの言葉です。
ドラッカーは、日本に強い関心を寄せていた方で、明治維新を奇跡の変革として生涯研究対象として捉え、また渋沢栄一など日本型経営者についても、よく研究されていました。
今回の藤井社長の「社会のお役に立てなくなったら潔く退場すべき」という考えは、まさにこのドラッカーの「外への貢献」「成果は外」に通じます。また、お二人に共通するお考えは、私たちが一番大事にしている「三方よし」の「買い手よし」「世間よし」に通じます。
藤井社長の言動は、まさにこの「三方よし」に命を賭けていらっしゃる方だと感じました。そして、理念とは、単なる形式ではなく、命を賭けて誓うべきものである、と改めて認識した次第です。
その藤井社長からは、この気魄をぶつけられた気がします。
またその気魄は、一見荒々しくもあり、その反面暖かさとパワーに溢れるもので、取材が終わった後のメンバーの表情には、ポジティブな力が漲っている事を感じました。
私たちPICCのメンバーも、藤井社長の気魄に負ける事なく、改めて「三方よし」への想いをもう一度自ら問い直し、本気で行動し続け、今後も社会にシッカリと貢献し、その結果100年企業として持続できる組織を創り上げる事を今回誓いを新たに致しました。
今回のお時間を頂きました事、会員一同改めて感謝申し上げます。