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PICC宮城支部から8社がVSOP活動報告をしました
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VSOPとは、Volunteer Service One day Projectの略で、本業を通じて定期的に地域へ社会貢献を行う運動です。
★VSOP運動 http://nippon-saiko.jp/vsop/
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◆3社目:途上国支援委員会 上野委員長
「VSOP活動」報告
株式会社アミノ
代表取締役 上野 敏史
1 運動名称〝木を植える鮨屋“プロジェクト
~「千年希望の丘」植樹活動 ~
2 主体企業/団体名称 及び協力企業/団体名称
一般社団法人 森の防潮堤協会(理事:株式会社アミノ)
森の長城プロジェクト/ 岩沼市etc
3 主体企業/団体の概要
株式会社アミノ
飲食店の運営(寿司店を中心に国内30店舗、海外2店舗)
4 運動の具体的な内容
千年に一度と言われた未曾有の津波から三陸沿岸の地域を守るため、震災ガレキを中心とした再生資材を活用した丘(マウント)を構築し、その土壌に波風から何千年も耐え抜いてきた三陸の潜在自然植生林から種を拾い、育てた苗木を植樹する活動です。津波の力を減衰させる津波除け「千年希望の丘」としての役割だけでなく、後世の人々へ前回の東日本大震災と津波被害の大きさや地元住民の想いをつなぐためのメモリアルパークとしての役割も担っています。
また、防風林であった「クロマツ」の代わりに、防災林になり得る「タブノキ」などの照葉樹林を植えることで沿岸の「森の防潮堤」を実現します。
コンクリートの防潮堤も併用しますが、基本方針に「自然の驚異」には「自然の力」で対抗することを前提として、劣化するものをできるだけ使用せず自然に成長していく樹木で地域を守ります。
全国のボランティアや地域住民の協力を得て、本来その地にあるべき植生林のどんぐり拾いから始まり、各家庭で1~2年間苗木を育て、育苗した上で植樹します。
岩沼市を中心に官民一体となって取り組んでいるこの運動は、広く三陸沿岸の各自治体に対して持続可能な防潮堤づくりの見本となっています。防潮堤植樹活動の輪を広めるべく私の地元である石巻市と協議し、検討を始めています。植樹した木々が森となって岩沼市沿岸を中心に三陸沿岸に広がっていく活動を推進し、長期的プロジェクトとして取り組んでいます。活動を通して今年、地域社会貢献・環境配慮部門 農林水産大臣賞受賞させて頂きました。まだまだ、経歴も浅い運動にはなりますが、沿岸部はもちろん山岳における森林の植樹活動プロジェクトも合わせてご報告出来るよう推進していきます。
5 運動実施に至る背景(なぜ運動を始めたか)
「津波から地域を守るためと海の海産物を守るため」に始めました。
津波からの防災対策としては勿論のこと、鮨屋の源である海産物、それら海の食物連鎖の底辺である「植物プランクトン」の適度な栄養素を守るため、植樹活動を始めました。植物プランクトンの必須栄養素は、川から流れてくる「フルボ酸鉄」にあります。専門的には、木々が枯れ葉を落とし、土に還る過程でフルボ酸を発生させ、そのフルボ酸と土中の鉱物である鉄が結合し、「フルボ酸鉄」になります。
非常に細かい「植物プランクトン」の細胞膜を浸透できる唯一の鉄分です。
植物プランクトンは人間同様、鉄分を摂取できなければ、あらゆる栄養素を細胞に送ることができません。
「森→土→雨→川→海→海産物」この循環を三陸の恵まれた漁場では何千年も繰り返して来ました。人間の「消費の100年」でこの循環が崩れかけています。
我々は、本業である寿司文化を守るためにも植樹活動を続けて参ります。
そして、木を植えることで豊かな森を育み、土を好み、川を育て、海を愛します。
6 実施場所
宮城県岩沼市沿岸、岩手県室根山
7 実施時期及び頻度
植樹祭は年に1回(2014年7,000人、7万本 2015年4000人、4万本
2016年12,000人、10万本、2017年4000人、4万本)
・年間4回程度の植樹活動
・育樹活動(雑草取り・苗木管理)は年間6~8回
・「森は海の恋人」植樹祭にも参加
8 活動の効果
・平成28年3月 農林水産大臣賞 受賞
(優良外食産業 地域社会貢献・環境配慮部門)