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PICCでは「王道経営を学び、実践する、いい会社を増やす」を年度の最上位目的に掲げ、活動しています。会員企業は、いろいろなかたちで「いい会社」について学び、各社でできることに挑戦していますが、今回は現物・現場・現実に触れる機会として2023年6月29日と30日、長野県内で「いい会社」と名高い3社に訪問させていただくツアーを実施いたしました。
今回、主催いただいたのは、昨年の総会で理事、そして東日本統括に就任いただいた東京・大塚雅之支部長です。本業や社会貢献活動で培った人脈を生かし、宮坂醸造株式会社、株式会社菓匠Shimizu、伊那食品工業株式会社に訪問し、各社の社長から直接お話を伺えるという贅沢な機会をつくっていただきました。
3社には長野県に本社を構え、食に関わる事業をされているという共通点があったものの、規模も歴史もビジネスモデルも各社それぞれです。しかし、いずれの会社でも共通していたのは、①「誰のため、何のための会社なのか」が明確であること、②常に世界・未来に目を向けて改良改善に挑戦されていること、③社員やお客様はもちろん、取引先、地域等の社中を大切にされていることです。
こうしたポイントは、PICCで何度も、いろいろなかたちで学んできたことばかりですが、会員企業が理想と現実とのギャップに試行錯誤している中、その理想とする会社の正しい在り方を高いレベルで実現されている会社がこれだけ存在しているという事実に、参加者一同は大いに刺激を受けました。
PICC会員企業は、2日間のツアーを通じて、視覚・聴覚だけでなく、嗅覚・味覚・触覚の全てを使い、たいへん多くの気づきを得ました。情報量が多く、各人の中で整理し、実践に移すための時間を要すると思いますが、必ずや各社での「王道経営」実践に生かしてもらえると確信しております。今後のPICC会員企業の活躍にご注目ください。
●気心の知れたPICCの仲間と一緒に行く研修だったので、合間合間に気軽に互いの分析を話し合うことができたと思います。以前、他の団体で今回のようなツアーに参加したことがありますが、初めて会った経営者ばかりだったので、互いの意見を伝え合うようなことはできませんでした。「気心知れた仲間」とまではいかなくても「会ったことがある人たち」で見学に行った場合、学びはより大きくなると感じます。
●「いい会社ツアー」で実際に現地に赴き、全国のPICC会員の皆様とも交流することでき、有意義な学びの機会でした。訪問した3社に共通しているのは、何の目的で事業を行うのかを明確に示していることと、その先のビジョンを明示して、みんなで向かいたいと思うようにすることで、従業員が自発的に協力し合える状態が作られていることでした。やらされ感を作るのは上司の指示命令の落とし込み方次第。従業員にビジョンに向かって自由にやりたいことに取り組んでもらうことで色々なアイデアやコラボレーション、コミュニケーションが生まれてくるということが理解できました。
●宮坂醸造様を訪問して感じたのは、ブランドを守っていく為の努力です。そして、世代を越えた意見を聞きいれて変化していっているからこそ、世界にも日本酒を広められている今があると知りました。自分が一番と思わず、周りの意見を素直に聞く大切さ、時代に合わせて変化する勇気を教えて頂きました。私が個人的に好きな酒造の社長のお話しを聞ける有難い機会を頂き、より一層「真澄」が好きになりました。
●『夢ケーキ』で有名な菓匠Shimizu・清水社長から直接お話を伺うことができました。元々は家業を継ぐことを望んでいない立場から一転、事業継承をすることになったということで、その際の苦労が非常に多かったことが印象的です。その中で始めた『夢ケーキ』は、まさに世のため人のためのプロジェクトでした。子供たちのために経済性ではなく、社会性・独自性という観点で始めた事業に感動しました。宮坂醸造さんもそうでしたが、家庭の団欒、幸せのきっかけになるという目的で、きっと多くの人たちを救ってきたんだろうと思います。それが結果的に菓匠Shimizuのファンを作り出し、利益に繋がっている姿は、まさに「王道経営」をされている「いい会社」だなと思いました。人々を笑顔にするプロジェクト、私も自社で考えていこうと思います。
●学び、挑戦と…書ききれません。一番は、大久保会長やPICCからの教えがこんなにも実践されている企業を見て、頭を撃たれたような衝撃、驚きがありました。今まで学んできたからこそ、その凄さに感服いたしました。しかし、逆に今回見せてもらったからこそ、実践はできるんだとも思いました。伊那食品工業様に追い付け追い越せで、弊社に合った方法でやりきります。このような機会をつくっていただいたPICC、大久保会長に感謝です。