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ZANMAI株式会社

ナンバー2と共にビジョンを見据え、社員皆でいい会社を創っていく

【PICC会員企業紹介】

※  本記事は、2023年2月に掲載されたものであり、掲載当時の情報となります。

 

 昨年7月に社名を変更した「ZANMAI(ザンマイ)株式会社」。新潟県に拠点を起き、ウェブのプロモーション会社として全国への挑戦を開始した。「社風」紹介に特化したホームページ制作や、サブスクリプションを導入したサイト構築や保守・運用サービスを展開している。

 今回、五十嵐敦社長に、PICCでの学びから得た経営理念やビジョン、さらに「王道経営実践7つ柱」の取り組みについて詳しく伺った。

ナンバー2と共にビジョンを見据え、社員皆でいい会社を創っていく

(画像提供:ZANMAI株式会社)

企業概要

ZANMAI株式会社(旧社名:株式会社にいがた三昧)

代表取締役 五十嵐 敦

所在地 〒 950-2004 新潟県新潟市西区平島3丁目7-6 第2中山ビル 1F,2F (2Fは制作ルーム)

資本金 313万円

設立 2007年1月9日(法人化:株式会社にいがた三昧) 

   ※2001年11月1日(開業:個人事業)

    2022年7月1日社名変更:ZANMAI株式会社(ザンマイ)

事業内容 ホームページの企画・制作・運営、 a-blog cmsを実装したサイト開発、ホスティングサービス、ポータルサイトの運営・管理、Webプロモーション、Webブランディング、SNSサポート

https://www.zanmai.info/
 

社名を変更し、新たに取り組んだ「社風リクルーティング」というサービス

ー まず、PICC会員である御社の事業の紹介、また強みについて教えてください。

 

五十嵐 現在、新潟県を拠点とし、ウェブのプロモーション会社としてウェブサイトの制作、保守、運用サポートを行っています。社員数はそんなに多くありませんので、紙のデザインやプログラム開発はあえてやっておらず、ウェブだけに特化しています。

 強みとしましては、地域密着を大切にし、これまで地元の旅館やホテルを中心とした観光業界に力を入れていました。ですが、コロナ禍となり県外にも商圏を広げていこうと、昨年7月に社名を「株式会社にいがた三昧」から「にいがた」を外し、「ZANMAI(ザンマイ)株式会社」に変更しました。

 デザイン性が高いサイト構築ができるということと、3年程前から国産のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)である「a-blog cms」を導入していることも強みです。​​​​​​よく使われているWordPress(ワードプレス)ですと、お客様が内部の固定ページを変更するのが難しく、さらにデザインが崩れる危険性もあります。​​ですが「a-blog cms」はセキュリティ性が非常に高く、更新しやすいのが特徴です。お客様ご自身で、内部のページも含め写真の入れ替えや文書の差し替え、ページの追加等もできます。

  

ー 御社の新たな取り組みである「社風リクルーティング」というサービスとはどういうものでしょうか? また、サービス立ち上げの際の工夫を教えてください。

  

五十嵐 企業の社風だけを紹介するサイトということで立ち上げました。マイナビやリクナビ等の求人サイトは給与や待遇等、様々な情報が掲載されてはいるのですが、社風がよく分かりません。昨今の学生は、就職の際に社風を重視する方も増えていますので、あえてそれだけに特化し、企業が無料掲載できるホームページを制作しました。

 「社風リクルーティング」立ち上げ段階では、社風とは何か、ということを社内で議論しました。最終的には、社風とは目に見えるものではなく、社員同士の会話のネットワークであり、社内で風のように飛び交っているものだと定義付けました。サイトではそれら会話の中から生まれたエピソードを中心に紹介し、そこから社風を感じ取っていただければと思っています。
 

社員みんなで考え、未来ビジョンを言語化し実現していく

ー 御社の「社風リクルーティング」を拝見すると、人の温かみを感じるような表現をされていますね。さて、PICCでの学びの中には、会社の在り方がとても大切だというものがあります。そこで、御社の理念やビジョンについてお聞かせください。

 

五十嵐 まず私の信条として、「みんなでいい会社を創る」ということを置いています。そして、経営理念としては「可能性への挑戦」。そして100年ビジョンとして、「情報量と表現力で世界の地方都市を活気づける」ということを掲げています。

 

ー 信条にある「いい会社」ですが、御社、また五十嵐様の考える「いい会社」とはどういうものでしょうか? さらに会社理念の「可能性への挑戦」、100年ビジョンについても具体的に教えてください。

 

五十嵐 「いい会社」とは、トップだけが考え社員が行動するのではなく、社員皆で考えていく会社でしょうか。それから給与や休日なども含め、物心共に社員が幸せであるということですね。

 人間は唯一、言葉を持っている動物です。また言葉で未来のビジョンを語り、それを実現化できるのも人間の醍醐味だと考えています。仕事においてもそれを実行できる会社でありたい、これが「可能性への挑戦」です。

 

 元々、新潟は宣伝下手と言われており、私自身以前から、いいものに光を当てて情報を届けていきたいという思いがありました。商品の魅力を伝えるにも表現力が必要ですので、弊社の100年ビジョンとしてお手伝いできればと思っています。それがきっかけとなり、地方に旅行で訪れる方や買い物客が増え、経済が回っていく手助けができれば嬉しいです。

社員みんなで考え、未来ビジョンを言語化し実現していく

社員合宿の風景

PICCでの学びと実感している成長

ー PICCに入会した経緯と学んだこと、また実感されている成長を教えてください。

 

五十嵐 PICCに入会する以前、2014年に私が大変信頼している方のご紹介で大久保秀夫塾に入塾し、大久保会長から徹底的に社会性を学びました。私は3期生なのですが、先輩方が社会性から学んだことで事業に挑戦し、さらに発展させていく姿を目の当たりにしてとても驚きました。塾を卒業した後もPICCに入会し、引き続き大久保会長から学ぶ機会をいただいています。

 現在会社のCOOでもあるナンバー2の大切さを知ったことも、大きな成長に結びついていますね。現在、ナンバー2の女性と2週間に1度、「3ヵ年創作ミーティング」を行なっています。そこでは、中長期的なビジョンの共有や方向性の確認、それを元にした短期的な計画の進捗状況や、改善点等について話をしています。おかげで、お互いの意思疎通もうまくできるようになり、さらに、私が社員に伝えたいことも、彼女が噛み砕いて説明してくれています。

 それから、同じことを100回言うということですね。何度も繰り返すと嫌がられますが、そうすることでお互いの共通認識が深まっています。

王道経営実践7つの柱においての取り組み

ー 大久保会長が教えている「王道経営実践7つの柱」について、御社の具体的な取り組みを教えてください。

 

五十嵐 「社会性」としては2つあります。まず「サブスクWeb」というサービスを開始しました。定額制のウェブサイト制作サービスで、初期費用をかけずにサイトの構築と、自ら情報発信ができるものです。お客様自身では難しい修正も、サービス費用内で「修正し放題」としています。これまで、修正の度にお客様から費用をいただくということもなくなりましたし、弊社としても、内容更新することでホームページの効果をお客様に感じていただきやすくなったと思います。実は当初、これが社会性になるのかなと疑問だったのですが、大久保会長に内容を理解していただき、背中を押していただきました。

王道経営実践7つの柱においての取り組み

 
 もう一つは、SDGsに関連することで、2年ほど前より地元の就労支援サービス施設に弊社の清掃を依頼しております。それまでは、社員自らが行うのが当たり前だと思っていたのですが、施設の支援団体の方から分業についての話をお聞きしたことがきっかけとなりました。仕事には自らがやれるものと、やらなくてもいいものがあり、後者の部分を他の人にやってもらうことで社会が回るという内容でした。社会全体として分業体制が整うことがいいことだと気付き、始めた取り組みです。

  

 「独自性」についてですが、「サブスクメンテ」という、保守だけに特化した修正専用のサービスを昨年開始しました。弊社が制作したホームページはもちろんのこと、他社が制作したものの保守も行います。お客様に1時間単位で時間を購入していただき、その時間内ならどんな修正も行うというものです。これまでは、専門的な修正となると、お客様からのご依頼の度にお見積もりをお出ししていました。ですが、それではお客様とのやりとりに時間がかかり、修正のスタートが遅くなってしまいます。この「サブスクメンテ」では、修正のご依頼をいただいたらすぐに取りかかれるメリットがあり、喜んでいただいています。

  

 「経済性」に関しては、売り上げをアップしていくというのもありますが、いつでも投資できるように自己資本を少しずつでも積み重ねていこうと考えています。

  

 「公平性」で言えば、1人当たりの平均賃金を増やしていっています。それから、社員が楽しめる機会を作ろうということで、誕生日会や、年3回の合宿、具体的にはレクリエーショや忘年会、次年度の計画を立てる短期計画合宿といった内容で開催しています。10年以上前からやっており、会社の文化になっています。

  

 「継続性」については、まず私とナンバー2とで中長期的な3ヵ年計画を立て、それを元に、社員みんなでいい会社を創るという目的もあり、先程触れた合宿で短期的な計画に落とし込む作業を行なっています。そのために、社員も事前会議を持ち合宿に臨んでいます。

 その後は、計画の進捗状況を毎週継続してチェックしています。

 

 「改善性」ですが、私たちの業種は日進月歩で、技術の入れ替わりも激しいです。ですので、3ヵ年計画も時代の流れに噛み合っていなければ短期計画で見直し、新しい取り組みを加えています。今回の「サブスクメンテ」や「サブスクウェブ」もそのような状況で生まれたサービスです。時代の流れを感じ取りながら改善し、可能な限りスピーディーに対応するよう心がけています。

魂の決断と社会性の追求

ー 日々改善ということですね。大久保会長が強調されている「魂の決断」に関してはいかがでしょうか?

 

五十嵐 私自身、どうしても弊社の収益性の低さや自己資本の少なさ等が気になり、損得で考えてしまいがちになるのですが、そんな時にはナンバー2に相談し、会社のビジョンを見据え、一緒に中長期的な選択をしています。そうすることで「魂の決断」ができるように心掛けています。

 

ー 最後に、会社として今後挑戦していきたいこと、目指す方向性を教えてください。

 

五十嵐 弊社はまだまだ社会性の部分が弱いと思っています。ですので、お客様の業種をある程度絞り、その方々のお役に立てる、そして全国からも必要とされるような会社を目指したいと考えています。その第1弾として製造業に的を絞り、DX化も考慮して「カタログWEB」というサービスを昨年より展開し始めました。製造業で取り扱う様々な部品を紙のカタログではなくウェブ上で検索でき、しかも自ら更新できるというものです。スタートしたばかりですが、製造業の方々がお困りの部分を解決していこうと取り組んでいます。

事業紹介

 株式会社ZANMAIはウェブプロモーションを手がけるIT企業です。主にウェブサイトの制作や保守・運用サポートを行っています。創業当初より、新潟を拠点に地域密着を掲げ、県内の観光業界を対象に事業を行っていましたが、インターネットを通じて新潟と世界をつなげることに貢献しようと、新たな事業を立ち上げ全国展開を開始しました。

  

 国産のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)である「a-blog cms」をいち早く導入し、セキュリティ性が高く、お客様自身がホームページを更新しやすいサービスを開始、また、就職の際に会社の「社風」を重視する方のために、大手就職サイトでは情報入手が難しい「社風」のみを紹介するホームページを制作しています。
 さらにサブスクリプションを導入することにより、ウェブサイト制作会社では画期的な取り組みともいえる、定額制のウェブサイト制作サービス「サブスクWeb」や、自社のみならず他社のホームページの保守も行う「サブスクメンテ」を行っています。

 未来ビジョンを言語化し社員みんなで実現することで、いい会社を創っていこうと挑戦し続けています。

プロフィール

 

五十嵐 敦

株式会社ZANMAI 代表取締役

 

インターネットの世界的な普及を見越し、2001年11月個人事業主として創業、2007年1月には地域密着型のホームページ制作会社、株式会社にいがた三昧を設立。その後2020年からサブスクリプション型のウェブサイト構築や保守・運用サービス等の事業をスタート。2022年7月に社名をZANMAI株式会社に変更し、ウェブのプロモーション会社として全国展開を開始した。

 

※  本記事は、2023年2月に掲載されたものであり、掲載当時の情報となります。

取材協力:

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